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社労士コラム

労災保険の特別加入制度

2019年6月28日 社会保険労務士 原田聡

風邪をひいた場合など病院で治療をうけると健康保険の窓口負担は3割(70歳未満の場合)ですが、従業員の業務中のケガ等の場合だと、健康保険ではなく労災保険を使うことになるので、治療費はかかりません。業務中の事故等でケガをしたのが社長など経営者だと、労災保険の適用はありません。健康保険は、業務外の疾病等の場合に使うものだから、もしかして社長の場合の治療費は全額負担ということになるのでしょうか。

そうなのです、被保険者数が5人以上の会社の社長等経営者が、業務災害にかかると、労災保険からも健康保険からも給付を受けることができず、治療費は全額負担になってしまうのです。支払う治療費も高額になってしまうと大変です。
そうなると、会社の従業員と同じように働いている経営者は、万が一に備えておいたほうが安心です。

労災保険は、本来は従業員が対象となるものですが、労災保険の特別加入制度を利用することで、社長であっても労災保険の給付を受けることが可能になります。但し、誰でも特別加入できるわけではないのでご注意ください。

従業員と同じように働かれている中小企業の事業主の皆様、業務中に事故にあうと給付される保険がない可能性があります。ご不安な方、労災保険の特別加入制度に関心がある方、一度ご相談ください。